【開催日】 平成23年3月21日
【集合場所】 JR目黒駅改札付近1000
目黒駅〜目黒寄生虫館〜目黒雅叙園〜回転寿司で昼食〜東京都庭園美術館〜新宿歌舞伎町
【参加者】 白虎野さん…「
ビスマス」の中の人。アーティスト
帰還兵くん…イラク帰りの予備役兵らしい
会長…遠足会主催者。異界洋香奈
朝からあいにくの雨。放射性物質混じりの雨。
集合時間25分前、白虎野さんから「3分ほど遅刻します」とのメールが届くが、会長はまだ自宅に居た。
それは伏せつつ「わたしも遅刻します」と返信。
10時頃には帰還兵くんから着信があるが電車内のため出られずメールで返信。
集合時間から10分強遅れて会長到着。白虎野さんの姿はあるが、帰還兵くんの姿がない。
電話で呼び出してようやく合流。最初の目的地「目黒寄生虫館」へと向かう。
まず探すのは喫煙所。
会長と白虎野さんは喫煙者であり、電車を降りてからと言うものきょろきょろと灰皿のありかを探していたのです。
商店街のアーケードを歩いているとタバコ屋さんの前に灰皿を発見。
会長と白虎野さんはしばしの喫煙タイム。帰還兵くんは非喫煙者なので副流煙を一服です。
会長と寄生虫館との出会いは今から20年近くも前になります。
どこで噂を聞いたのやら既に記憶は定かではありません。
かの歌姫
戸川純さんのPV「昆虫軍」に寄生虫館がロケ地として使用されていまして、その映像から見慣れたものではありましたけれども。
しかし残念ながら随分と前に建て替えられてますので当時の面影は展示物に残るのみとなっております。
入場は無料なんですが寄付金箱が置いてあります。
ここで寄付を惜しんではなりません。それなりに楽しませていただくわけなのですから相応の金額を投入するのが人としての礼儀です。
この手の施設の入場料金としての相場程度の金額を投入。それでは早速見学を開始しましょう。
白虎野さんは標本に興味深々です。帰還兵くんも奇妙な生き物を目にしてうひひひひと大喜びで興奮状態。
「おれ小学校の時のギョウ虫検査で毎回ひっかかってたんですよ」とまさかのカミングアウト。
「それで特に虫下しとか処置とかした記憶はないなあ」…おいおいそれじゃまだきみの腹の中には虫さんが生息しているのですか?
館内には8m超のサナダ虫の標本が展示され、その長さを体感するために8m超の紐が標本の横に掛けられています。
白虎野さんと一緒にその紐を引っ張り伸ばしながら「もしかしたらもうこのくらいの長さに育ってるのかも知れませんね。だからおれは太らないのかもふひひひひ」…って、虫の種類が違うだろうが。
白虎野さんはミュージアムショップに引き寄せられ、売り子のおねいさんたちとしばし談笑。
「ラピュタの飛行石」とは白虎野さんの弁だっただろうか。その青く光る飛行石の中には小さな虫さんが一匹封じられているのです。
売り子さんによれば、これは一匹一匹職人さんが丹精こめて丁寧に封じたもので、ひとつひとつ虫さんの格好が異なります。しの字だったりJの字だったりUの字だったり…。
白虎野さんはじっくりと吟味しお気に入りをひとつお買い上げ。
会長はおねいさんたちの受けを狙ってついスケベ根性をだしてしまい要らんことを口走る。
「ここ見てから寿司食べに行くか、食べてから見学に行くか迷ったんだよねえ」
ほほほと笑うおねいさんたちの声の余韻に浸る時間は会長に与えられなかった。
白虎野さんと帰還兵くんの眼がきらりと光り「寿司いいですねえ」「それはなかなかいい趣向です」。
当初は白虎野さんと二人で来る想定だったのでそれもありだったが、今日は無遠慮で勇名を馳せる帰還兵くんも参加している。失敗した。さすがに懐が…、とは思うものの期待に満ちた眼でわたしを見つめるこの若者二人をがっかりさせるわけにはいかない。
いいでしょう、わかりました、そのくらい大したことじゃありません。
廻る寿司くらいおじさんがご馳走してあげましょう。
その前に目黒雅叙園へ立ち寄ります。
ここは贅を尽くした建物が有名な式場です。
祝日にも関わらず人の姿が少ないのは恐らく震災の影響でしょう。
ここの「百段階段」がなんとも素晴らしいとのことで楽しみにしていたのですが、あいにく震災の影響で休館となってまして見学は次の機会に。
写真は館内のお手洗いです。橋が架かっております。
「白虎野嬢、女子トイレの撮影は任せた」「あい!」…
会長が白虎野さんに指示を出すも、嬢の報告によればほぼ同様の造りであったらしい。
他にも壁も天井もあらゆる装飾に手と金が掛かっておりまして、一同言葉もなく見とれるばかり。
世の中に金持ちってわりといるんだねえ。
我々にはあまり縁のない世界だねえとつぶやきながらそそくさと雅叙園をあとにします。
さて、みなさんお待ちかね、目黒駅へと移動して廻るお寿司屋さんで昼食タイムです。
会長は早速生ビールを注文。
帰還兵くんは高い皿ばかり選んでます。これは失敗した。
壁に掛かっている皿の値段一覧が目に入る席に帰還兵くんを座らせるべきだった。
白虎野さんも嬉しそうに食べてますが、少々遠慮がちではありませんか?いや、白虎野さんは遠慮しなくてもいいんですよ、だが帰還兵は自重しろ。
しかし、皆さんが満足する様子を見て会長も大満足です。
お寿司おいしかったです。ありがとうございました。
生ビールのおかわりは我慢して、一同今度は庭園美術館へ移動です。
ここは朝香宮
邸として昭和
8年に建てられた建物をそのまま美術館として公開したもので、アールデコ様式がなかなか素敵です。
今回は「20世紀のポスター[タイポグラフィ] ―デザインのちから・文字のちから― 」との展示が開催されてまして、絵師でもある白虎野さんにとっては参考になる点も多いことでしょう。
中には中学生でも思いつくようなデザインが「歴史的な名作」として展示してあったりして、
「こう言うのって、やった者勝ちなんですねえ」としみじみと白虎野さんがつぶやいていた姿が会長の印象的に残ったのでした。
そのうち帰還兵くんの姿が見えなくなり、探していると程なく電話があり「会長さんたちどこっすか?もう外にいるんですけど」…このどあほうが。遠足では自分勝手な行動は厳禁ですっ。
雨の降るなか庭園でしばし一服。
なんでこの庭園は赤松が多いんだろうか?
アールデコながらもこの赤松のおかげでなんとも日本的な不思議な雰囲気が漂っています。
どことなく武山駐屯地が思い浮かぶんだよなあ。
さて、その後は新宿に移動してお食事会です。
会長は無計画で優柔不断な一面があり、店を決めろと言われてもなかなか決められないのだよ。
どちらかと言えば人について行く方なんですよね。見かねた帰還兵くんが提案。
「おれの知ってる居酒屋でいいっすか?そこはかつて2ちゃんねらー御用達の店でして…」
ふむふむ、そんなお店があるのか。「でもトラブル起こしてねらーは出入り禁止になったんですけどね、ふひひひひ」。
夕暮れ時の歌舞伎町を歩いていたのですが、帰還兵くんの選ぶ道がこれまた危険な雰囲気の道ばかり。
なんかお店の裏口だったり、風俗店の入口だったり、案内所があったり、人通りがほとんどない上に、まれに歩いている人はどう見ても堅気じゃなかったり。
「おいおい、いったいなんでこんなところ歩くんだよ、表通りにでようぜ」
「いや、大丈夫っすよ、イラクよりも安全っす」…白虎野さんは苦笑い。
無事お店に着いていったい帰還兵くんにはどんな彼女がお似合いか、なんて話題で盛り上がりました。
さてそろそろお開きにするかとその時、帰還兵くんはじっと会長を見つめつつ「どうも、ごちそうさまでした」。いや、覚悟は決めていたが毎回困った奴だなあ。
「わかっているとは思うけど、これだけ借りや恩ができるともうわたしの手足となって働いてもらうことになるんだけど。人生が拘束されちまうんだよ。理解してんのかなあ」
もちろん半ば冗談なんだけどね。でもそのくらい脅しとかんと、いつまでも甘えられても本人のためにも宜しくない。
会計が済んだあと帰還兵くんは宣言した。
「オレ出世したら会長さんに50倍にして返すんだ」
…フラグが立った。何のフラグだ?白虎野さんが笑っていた。
で、21時頃新宿駅にて解散。
この回はまだ「遠足会」とは称してませんでしたが、事実上記念すべき第一回の遠足会と言えることでしょう。
そんな感じで月一程度で遠足に出かけて行こうと考えています。
途中参加途中離脱も構いませんので気が向いた方は遠慮なくどうぞ。
参加大歓迎です。
(23.4.28記)
(23.5.12加筆修正)